膝関節
膝関節

膝(ひざ)関節のしくみ

膝関節は、大腿骨と脛骨、そして膝蓋骨(しつがいこつ)から構成されています。脛骨の関節部分はほぼ平らな形をしていて、その上を、大腿骨の丸い先端が転がるようにして動きます。
平らな板と丸いものの組み合わせで、それが転がるのですから、とても不安定であることが容易に想像できます。そのため、大腿骨と脛骨をつなぐ主として四つの靱帯(じんたい)と半月板が、膝関節を安定させるために重要な役割を果たしています。
関節の内面は滑らかな軟骨で覆われ、その間には半月板と呼ばれる組織が介在しています。更に関節部分は関節包で包まれており、その内側の滑膜(かつまく)から関節液が分泌され、潤滑機能を果たしています。これら軟骨、半月板、そして関節液が働くことによって、膝関節は滑らかに動きます。その曲がる角度は正座をする時で150度前後、しゃがんだ時で約120度、そして歩行時では60度前後です。

膝の疾患、治療と主な手術療法

前十字靭帯当院では半月板損傷、前十字靭帯損傷などの膝関節の 疾患、外傷に対し積極的に関節鏡手術を行っております。 関節鏡手術では、4mmほどのカメラを関節内に挿入 しテレビモニターに映像を映して手術を行います。
これまでの手術と異なり大きな切開を必要とせず、関節周囲に 2,3箇所の穴を開けそこからカメラや専用の手術器具を挿入し関節内を観察しながら必要な処置を行います。 細いカメラを使用することで直接見ることのできない深い部分の状態も確認、処置ができます。当院ではハイビジョンカメラを使用しており、より正確な診断、手術が行えると考えております。
その他、関節内遊離体に対する遊離体 切除術、滑膜炎に対する滑膜切除術なども関節鏡手術で行っています。

半月板損傷

半月板損傷膝関節の中にはクッションの役割をしている半月板といわれる部分があります。この部分はスポーツなどによる 外傷、加齢に伴う変性により切れてしまい痛みや引っかかり感、水がたまるなどの症状を起こすことがあります。 これらの症状に対して関節鏡を用いて手術を行います。
右のMRI画像は損傷した半月板が観察できます。黒い三角形(半月板)のなかに白い亀裂が入っているのがわかります。

半月板縫合術

修復が期待できるもの対しては半月板を縫合(半月板縫合術)しますが、切れ方、切れた場所によっては縫合で きない場合もありますのでその場合は、傷んだ部分を切除(半月板切除術)します。半月板を切除する際はより 半月板の機能を温存するため切除範囲は最小限に努めています。この手術は全身麻酔で行っており、3から5日 程度の入院で可能です。

損傷した半月板
正しい位置に戻し縫合した半月板

前十字靭帯損傷

前十字靭帯損傷膝の関節内には前十字靭帯と呼ばれる靭帯があり、スポーツなどでこの靭帯を損傷すると「膝が抜ける」「膝が 外れる」といった症状が出ることがあります。残念ながら保存療法では治癒が期待できないため、手術療法になることが多いけがです。

靭帯再建術

手術はこれまでの靭帯の代わりに他の部分の腱を移植して前十字靭帯を作り直す手術(靭帯再建術)を行います。当院ではハムストリングと呼ばれる膝を曲げる腱の一部を移植する方法を多く行っております。一時的に膝を曲げる筋力が落ちますがリハビリを行えば、スポーツには影響ありません。この手術では腱を取るためにすねの部分に数cmの切開の追加が必要になります。こちらの手術も全身麻酔で行っております。術後のリハビリが重要ですので入院期間は3週間程度を勧めています。松葉つえでの歩行が可能であれば早期の退院も可能です。

人工関節置換術

年齢とともに、大切な軟骨がすり減ってしまい、膝の関節の変形が進行すると、膝の痛みや腫れが出現し、薬で は治らなくなってしまいます。歩けなくなり始めると、筋肉や骨も弱くなり、増々悪くなる一方となります。

このような場合に人工関節手術を行うと、痛みが取れ、正座はできませんが、通常の生活や軽い運動ができるようになります。

■ 適応年齢

人工関節の寿命は一般的に15年~20年と言われており、60歳以上で歩行が困難な場合、手術を考えた方が良 いでしょう。最近は手術翌日からリハビリを開始しますので、90歳の高齢者でも手術を行なっています。

■ 手術について

この手術において最も避けなければならない合併症は細菌感染ですが、今日では感染を防ぐ様々な予防策がと られており、この可能性は大変低くなっています。その他に考えられる症状としては、塞栓(血管の詰まり)などが ありますが、さまざまな予防策や指導が行われています。
人工関節には一般的な全置換術と単顆型置換術の2通りの方法があり,変形の進行具合などによって適切な方法を行います。
どちらの手術も切開は約10cm程度であり、筋肉を傷つけず切開を行う方法のため、術後の痛みが少なく、早い 回復が期待出来ます。入院期間は3~4週間が一般的です。

膝関節手術件数(2019年度)
人工膝関節置換術(TKA・UKA) 82件
関節鏡下半月板縫合・切除術 53件
関節鏡下靱帯断裂形成術(十字靱帯) 15件
関節鏡下関節滑膜切除術 11件
その他(骨切り、関節鏡下観血的関節受動術) 2件
163件
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